カテゴリー「埋め捨てについて」の98件の記事

2008年10月21日 (火)

核のごみ/北米の状況

東京での国際フォーラムの前日10月17日まで、青森市では「環太平洋原子力会議」が開かれていたそうです。

Manbo米スタンフォード大学のトム・アイザックス顧問教授(廃棄物管理)は、青森からそのまま国際フォーラムに出席。ヤッカマウンテンのことではなく、この記事にあるカナダのことを報告してお茶を濁そうとしたのでしょう。

■「核のごみ」北米の状況/朝日新聞青森/10月20日
http://mytown.asahi.com/aomori/news.php?k_id=02000000810200004
【以下抜粋転載】
 現在、カナダでは約20基の原発が稼働している。これらの原発から出た使用済み核燃料は再処理しない方針だ。

 同国の放射性廃棄物管理機構(NWMO)顧問で、ニューブランズウィック大学名誉教授(原子力安全)のデレク・リスターさんによると、当初、カナダでは使用済み核燃料を地中深く埋める地層処分をする方針だった。

 しかし、98年、環境影響評価委員会から「広く国民の支持を得ていない」と勧告を受け、全面的に事業を見直すことになった。

 リスターさんはこう説明する。「技術面の妥当性しか見ておらず、社会的な影響をきちんと考慮しなかった。社会との対話が不十分だったため、肯定的に受け止めてもらえなかった」

 同委の勧告には専門機関の創設や、処分法の代替案の検討が盛り込まれた。02年、事業主体となるNWMOが設立された。そして05年、最終的には地層処分をするものの、引き続き一時貯蔵を続ける方針をまとめた。

 事業を段階的に進め、今後も柔軟な対応が取れるような方法だという。

   *****

 02年にはブッシュ大統領が、ネバダ州の砂漠地帯にあるヤッカマウンテンを候補地として勧告し、今年6月に米エネルギー省が米原子力規制委員会(NRC)に事業認可を申請した。

 ただし、先行きは不透明だ。地元のナイ郡は立地に歓迎だが州政府は一貫して反対している。来月4日に控える米大統領選の結果によっても行方は左右されるという。

 「共和党のマケイン候補は推進派だが、民主党のオバマ候補は慎重派。もし、オバマ候補が選ばれれば計画に遅れが出るだろう」
【転載終わり】


《写真はマンボウ/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

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2008年10月20日 (月)

合意形成と社会の成熟度

核廃処分の「先進国」と推進側のみなさんがほめるフィンランドからの参加があると聞き、10月18日(土)の国際フォーラムに行ってきました。
□原子力学会共催シンポジウム/原子力廃棄物を考える国際市民フォーラム
「HLW2008omote-1.pdf」をダウンロード

フィンランドでは核廃処分地選定にあたり、まず科学的技術的な適地を数カ所選んだあと、その住民と当局が持続的にとことん話し合ったうえで、合意形成もしくは受け入れ拒否をも認めるという手順をとったそうです。一方、日本では、ゆたかな地下水脈と地震・津波が工事に及ぼす影響すら科学的に確信をもって説明できないばかりか、いきなり全国市町村の首長の意思だけで応募できるなどという前近代的な上意下達を是とするありようなので、事業設計が根本から違うことが、よくわかりました。
社会の成熟度が違っているのか、それとも、今さら「原子力立国」を撤回できず地質学的には極めて困難なので仕方なく"ごり押し"するのか、考え込んでしまいました。

Hamanoprokumo■推進派のスクラム

日本原子力学会 社会環境部会とともにこの国際フォーラムを主催したWIN(Women In Nuclear)の設立は2000年4月25日で、2000年6月の最終処分法公布、2000年10月のNUMO設立と相前後しています。

また、WIN事務局は日本原子力発電株式会社 広報室にあり、目的も構成メンバー(所属/出身)も、NUMOと酷似しています。もっと言えば、日本原子力学会の目的や構成母体とも重なりあっています。
□WIN(Women In Nuclear)
http://www.win-japan.org/win_japan/p1_seturitu.htm

いずれも、推進派の牙城ですね。


■国際フォーラム第2部/パネルディスカッション

推進派の問題意識を代弁する、田嶋裕起前東洋町長のビデオレターを受け、司会の宮崎緑さんは「東洋町ではマスメディア、活動家との対応、首長1人に責任と権限がいくことなど、日本の特殊事情が明らかにされた」と問題提起。

□次いで「住民の意思決定のしくみ」という本質論になると、

「住民が何を重要と考えているかを大切にするという意味で、住民との対話や討論が重要な役割をもつ」(フランス)

ローレンスリバモア核兵器研究所の重要なポストにあった人物でさえ、
「フィンランドの教訓は⑴おしつけない、⑵ボトムアップ。だから、外から来た活動家も共に議論をすること」(アメリカ)

「情報入手と意見交換の場を定期的、持続的に提供する。話し合うことの重要性」(フィンランド)

・・と、欧米の民主主義の原則に則った発言が主流となり、かえって、日本では住民参加のしくみが全く欠落していることが浮き彫りになりました。

□司会「心理的受け入れのための効果的アプローチ」

「(当局の)討論のトレーニング。放射能とは何か、当局の活動など、あらゆる情報をウエブサイトで公開する」(フランス)

そのメッセージを出す人が信頼できるかが重要」(アメリカ)

司会がNUMOの広報部長に発言を促したので、場内爆笑。
「誠実に向き合っている。相手に伝わるように、よく聴く」(NUMO)

相手に敬意を表し、尊重し、率直であれ制度を国民が信用するかどうか」(アメリカ)

ここでも、日本のやりかたのまずさが、ますます鮮明になりました。

□司会「ヤッカマウンテンの状況について会場から多くの質問が届いています」

「ヤッカマウンテンサイトの調査はうまくいったが、極めて厳しい状況。オバマは『注意深く考えなければならない』と言っている」(アメリカ)

この国際フォーラムで、住民が合意して処分地が決定しているのはフィンランドだけであり、しかも、フィンランドは原子力発電所の使用済核燃料を再処理しない直接処分だということが追認できました。


《写真は大岐の浜/岡田充弘さん撮影》

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2008年10月 8日 (水)

高知でエネキャラバン

きょう午後、高知市のかるぽーとに、資源エネ庁主催のエネキャラバンがやってきた。

Shimanto3
仲間に呼びかけ、ささやかな抵抗を試みた。

1つは、高知工科大学での日本原子力学会で使った横断幕「高知の自然を核のトイレにしないで」を会場入り口付近に掲示。えらそうな態度の男性が「こら、もう貼られているじゃないか。写真を撮って事実を残し、さっさとはがせ」と部下に指示していた。

2つめは、関係者席のすぐ後ろの前から2列目にすわり、パネルディスカッションで地層処分の安全性を強調して説明する何とか研究所の所長の発言のとき、「嘘だっ」と描いた紙を掲げ、発言者が一瞬ひるむかにみえたが、なおも安全論をくりかえすので「騙されないぞ」の紙を掲げた。エネ庁の対策室長の発言時にも、同様に抵抗の意思表示。すると、屈強の男性が、私の荷物をどけて隣にすわって威圧、何やら脅すようにしゃべっていたが、私は「話を聞きゆうから邪魔せんとってください」と言いながら無視したが、「こんどやったら退場してもらいます」と言うので、私は「県民として聞く権利があるでしょう?」と抵抗。
さらに、もうひとり、スタッフらしい黒いパンツスーツの女性が近くに膝をついて座ったかと思うと、私の手の中にある紙(ちひろカレンダーを裏返して半分に折って両面に「嘘だっ」と書いたもの「騙されないぞ」と書いたもの)をむしりとろうとしたので、破れた。私は「何ですか、私のものを破ったり、奪ったりして。泥棒。窃盗罪じゃないですか」と、奪い返そうとしてもみ合いになった。彼女は「後でお返ししますから」と言いながら、2枚の紙を膝において、そこにすわり続けた。それ以降は仕方なく、「うっそお」と発言者に向かってひかえめに叫ぶしかなかった。

これからも相互理解が深まりますように」という、しらじらしいまとめで説明会が終了したとき、彼らを気の毒に思いながら「あなたたちは、国家権力による言論封殺の走狗ですよ、恥ずかしくないの?」と言うと、男性は「たいへん勉強になりました」と言った。


《写真は四万十川/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

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2008年9月25日 (木)

資源エネ庁説明会が高知へ

昨日の高知新聞朝刊に、経済産業省資源エネルギー庁主催の「全国キャラバン 考えよう!日本のエネルギーのことin高知」が、10月8日(水)午後1時半から、高知市文化プラザかるぽーと小ホールで開催されるという囲み記事が掲載されました。例によって、10月2日(木)までに、はがきかファックス(088−824−6669)、Eメールで事前申し込みが必要です。定員200名。
koukoku@kochinews.co.jp
質問は、申し込み時と、当日会場で開会前に記入しておくというのが条件だそうです(高知新聞広告局「エネキャラバン」係/電話088−825−4031)。

1月の東京、2月の高松、・・・と全国を巡って開かれてきましたが、日本原子力学会高知開催の1ヶ月後に、やっと開催する肚をくくったのでしょうか・・・
高知県民をなめたらいかんぜ!!

********

申し込み時に提出した質問は以下の三つ。

質問1 地下水のゆたかな日本列島でも、とりわけ降雨量が多い高知県では、地層処分工事は湧水による難航が予測されます。
 応募があれば候補地にするとお考えでしょうか?

質問2 仮に地層処分の縦穴横穴ができたとして、高レベル放射性廃棄物を埋設する最中に、南海地震が襲来、坑道が崩れたり津波が坑道に流れ込んだりする危険を回避できるとは考えられません。それでも、高知を狙いますか?

質問3 地下水と地震という二つの危険因子からだけでも、日本列島での高レベル放射性廃棄物の地層処分は危険すぎると考えます。
 みなさんも本心では、「やばいなあ」「危険すぎるよなあ」と、お考えではないですか?

Tatukusi【以下転載】
■基調講演「ファインダーから見た環境とエネルギー」写真家/浅井慎平さん

■事業説明「放射性廃棄物と地層処分について」資源エネルギー庁放射性廃棄物等対策室/渡辺厚夫室長

■パネルディスカッション
パーソナリティ/川村育子さん、
原子力安全研究協会処分システム安全研究所/木万山修所長、
資源エネルギー庁放射性廃棄物等対策室/渡辺厚夫室長、
高知新聞社/遠山仁論説副委員長
【転載終わり】


《写真は竜串/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。


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2008年9月 5日 (金)

日本原子力学会最終日

9月4日から高知工科大学で日本原子力学会が開催されています。
この学会は、国や企業からお金が出なければ成立しえない、原子力推進派のための学会です。
会場の選定は、高知県が核ごみ騒動に揺れていた、ちょうど2年前にされたと考えられます。

あすの最終日、「放射性廃棄物処分と環境」ほか分科会は、13時から14時半まで一般公開されます。
私たち「原発さよならネットワーク高知」は、
会場前で、
「高知の自然を核のトイレにしないで!!」の横断幕をかかげ、静かな意思表示を決行予定です。
Shimanto2


《写真は四万十川/中島健蔵さん撮影》
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2008年7月27日 (日)

飛騨市長に住民抗議

岐阜の市民団体が実施した、高レベル放射性廃棄物地層処分の公募について首長の考えを聞くアンケートで、曖昧な回答をした飛騨市長に住民が噛みついた。
■高レベル放射性廃棄物処分場:神岡の自治会連合会、飛騨市長回答に抗議/岐阜ー毎日jp
http://mainichi.jp/area/gifu/news/20080723ddlk21040076000c.html
■神岡住民、市長に抗議 放射性廃棄物処分場アンケートで/中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20080723/CK2008072302000020.html

体裁のいい回答で本音をかくすのが、ずるがしこい政治家の常套手段だけど、つい、本音を露呈してしまったのかな・・

Dscn0471【以下転載】
■高レベル放射性廃棄物処分場:神岡の自治会連合会、飛騨市長回答に抗議/岐阜ー毎日jp

◇公募のアンケートで
 飛騨市神岡町の神岡自治会連合会(堀本昌義会長)は22日、同市の井上久則市長が県内の市民団体の行った放射性廃棄物の最終処分場の公募ついてのアンケートに「将来的には民意によって考える必要が出る可能性がある」と回答したことに対し、「憂慮する内容だ」と抗議した。

 堀本会長と古宿稔副会長らが同日朝、市役所を訪れ、「真意を聞かせてほしい」と詰め寄った。井上市長は「公募には一切応じない。民意を尊重するという意味で誤解を招き、反省している。関係団体へ謝罪する」と陳謝した。

 県内には、高レベル放射性廃棄物の地層処分の研究を進める瑞浪超深地層研究所(瑞浪市)があり、「放射能のゴミはいらない!市民ネット・岐阜」(岐阜市)など3団体が「国から処分場建設の申し入れがある可能性が高い」として、昨年11月から県内42の全自治体首長に、放射性廃棄物最終処分場の公募ついての考え方を聞いていた

 これに対し、飛騨市を含む全自治体の首長は、「公募に応募しない」と回答した。しかし、「国の処分場建設の申し入れを受け入れるか」について、飛騨市は無回答としたが、備考欄には「将来的に民意……」という文章を記していた。

 神岡自治会連合会は「旧神岡鉱山の地下空間が、処分場に転用される動きが出ないか」と警戒していた。堀本会長は「市長は、アンケートを実施した市民団体などに、回答に誤りがあったことを伝えてほしい」と話した。


神岡住民、市長に抗議 放射性廃棄物処分場アンケートで/中日新聞

 市民団体が実施した高レベル放射性廃棄物最終処分場のアンケートで、飛騨市の井上久則市長が受け入れに含みがあると受け取れる回答をしたことから、神岡鉱山地下が候補地になるとの不安を抱いた同市神岡町の住民が22日、井上市長に抗議文を渡した

 アンケートは、瑞浪市などにある3市民団体が県内の市町村に聞き、17日に結果を発表した。飛騨市は他の自治体と同様に処分場への応募を否定したものの、備考として「将来的には住民の意見によって考える必要が出てくる可能性もある」と答えた。

 これを受けて神岡地区選出の葛谷寛徳、山下博文、堀辺明子の3市議が18日、市長に抗議文を提出。22日には神岡町自治会連合会の堀本昌義会長(76)と古宿稔副会長(61)が市役所を訪れ「市政に不信感を抱かせる」などと抗議。アンケートの回答を改め、市民に陳謝するよう求める文書を渡した。

 井上市長は「(政治姿勢とする)民意を尊重する、との意味だったが、誤解を招く回答であり、申し訳ない」と陳謝。「公募に応じる方針はなく、そういうニュアンスも一切ない」と強調した。
【転載終わり/下線は転載者】


《写真は"すみだの花火"/げき撮影》

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2008年6月15日 (日)

四川大地震を上回る南海地震の被害

きのうは300年以内の地震発生確率ゼロとされていた場所を震源地とする、M7.2の岩手・宮城内陸地震が起きた。福島第2原発ではプールの水が飛散したという。

一方、「南海地震は津波が襲ってくるので、四川地震より被害は大きくなるだろう」とする尾池和夫さんのコメントが、6月13日付朝日新聞に掲載されていました。
高レベル放射性廃棄物の地層処分において、「(わかっている)活断層と火山」ばかりに拘泥して日本地震列島を形成したプレートテクトニクス理論を無視する国の安全基準は、じつに幼稚だと考えます。
南海地震では、大きな地殻変動の直後に海水が押し寄せるのですから、放射能汚染は途方もなく拡散してしまうでしょう

Muroto【以下抜粋転載】
■尾池和夫京都大学総長(地形学)/6月13日付朝日新聞
四川大地震と同規模の地震が見込まれるのが南海地震だ。歴史的に、8、9回繰り返されており、時期の前後はあっても起きることは間違いない。2030年ごろにも、四国から紀伊半島の沖に延びる南海トラフで起きると心配され、津波による被害が出る。津波は海で広がって襲ってくるので、四川地震より被害は大きくなるだろう
【転載終わり/下線は転載者】


《写真は室戸/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

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2008年6月14日 (土)

核廃埋め捨ての問題点

日弁連が昨年(2007年3月30日から4月3日まで)おこなった東洋町核廃調査の報告の続きです。
■日弁連
http://www.nichibenren.or.jp/

Usa 日弁連環境保全委員会はこの報告書の最後に、「現在の運用面を含む法制度下においては同様のことは全国各地で起こりうるとの危惧が残る」として、核廃埋め捨ての問題点をまとめています。

【以下抜粋転載】
□高知県安芸郡東洋町における「特定放射性廃棄物の最終処分候補地の文献調査」に関する調査報告書/2008年5月2日/日本弁護士連合会 公害対策・環境保全委員会

■1 選定手続に地域住民、知事等の意思が反映されない
 1)東洋町の応募は事前には住民に知らされずに行われ、町民、高知県、徳島県及び周辺自治体からの反発にもかかわらず、原環機構はその応募を受理し、経済産業省は認可した。
 2)町長が独断で応募できるということの不当性を可能にしたのは、最終処分法に、文献調査を始めるに際しての手続上の定めが無く、原環機構のフリーハンドになっていたこと、原環機構が公募制をとり、首長が応募すればいいとしたからである。高レベル放射性廃棄物最終処分場ができることによって放射能汚染が生じるかどうかは、そこに住んでいる町民にとって、生命健康に関する重要なことであって、町民の意見聴取を十分に行って決断すべきであり、少なくとも町議会の同意を得て行うべきことである。現在の法制度は、このような常識的なことを無視しうるという問題点をもっている
 3)町民だけでなく、高知県、隣の徳島県、その両県にまたがる各市町村とその住民が反発したのは、放射能汚染が生じた場合の広範な被害への危惧からであり、住民の生命、財産の安全に責任をもつ地方自治体としては当然の態度表明であった。しかるに、文献調査の段階では都道府県知事からすら意見を聞く必要がないとされていることには、地方自治の根幹に関わる重大な問題がある
 4)(最終処分法の第4条第5号の)条文においては、当該町民の意思は直接的には勿論、議会を通じても反映できず、町長独断の場合には、今回のような町長の辞職やリコールによる町長の交代しかありえない・・。

■2 交付金支出の異常さ
 3)文献調査は、・・調査に応募した地区に最終処分施設が設置されるか否かはまったく未確定の段階である。それにもかかわらず、・・電源立地地域対策交付金が、施設設置が見込まれるとは到底いいがたい調査に応募しただけの市町村に支給されること自体、極めて不自然であって、本件交付金支給が法律上認められるものであったかどうかについて重大な疑問があるといわざるを得ない
 4)また、交付金の金額は、年間10億円、通常文献調査には概ね2年間を要するとされることからすれば総額では20億円近くに上る巨額なものであり、近時深刻な財政難にあえいでいる多くの地方自治体にとっては、地域の安全の問題は二の次にして財政難の解決のために文献調査に手を挙げる誘因にとなるに十分な金額といえ、本来地域住民の安全を第一とすべき地方自治のあり方をゆがめるおそれがある。・・
設置されるか否か全く不確定であり、設置が見送られる可能性が相当高いにもかかわらず、これほど巨額の交付金が支給されることは、交付金支給の適正を欠くとして厳しい批判を免れないものである

■3 安全審査の不備
 1)安全規制手続と原子力安全委員会の関与
 (最終処分法20条が示すように)肝心の安全規制が定まらないこと自体不十分な法律であるが、最終処分方策が科学的に未確定な状況下にあるにもかかわらず、六ヶ所再処理工場の本格稼働の社会的合意形成の必要から急遽地層処分を前倒し的に採用したというのが実状である。・・
 2)原子力安全委員会のチェック機能
 (1)最終処分の最大の問題点は、地層処分方策の安全性である
  安全性審査がどのような基準に基づき、いかなる許認可手続の下で行われるかは、今後の法整備を待つことになるが、現行法制度の下では、原子力安全委員会が安全審査を担うことになるとされている。
 (2)しかし、現状においても資源エネルギー庁によると文献調査の対象を選別する段階で、原子力安全委員会「・・・考慮すべき環境要件について」・・
 (3)そもそもこの基準が妥当かどうかには疑問がある。・・南海地震が想定されているのであるから重要な問題である。・・原子力委員会がチェック機能を担うにあたって、少なくともこの基準の審査方法、審査経過並びに審査内容について透明性が確保されるべきであろう

■4 東洋町での応募撤回後の動向について
 1)総合資源エネルギー調査会電気事業部会・・2007年11月の「放射性廃棄物小委員会中間とりまとめ」報告書は、これまで私たちが指摘した問題点を解消するものではなく、いっそう増幅させるものである。その点を指摘しておく。
 2)第1は・・国からの申し入れという形で行われた場合、公募制で建前上にせよ残された地元からの自発性による意思の尊重も無くなってしまいかねない。・・住民意思の形成を実質的に歪める恐れがある
そもそも、原環機構に対する強力な監督権限をもつ国が当事者的に応募に関与することは、原環機構による審査の公正自体に重大な疑義を生じさせるものである。
 3)第2に・・「中間とりまとめ」での方策は国の申し入れという形式面に止まらず、その実態面でも地元住民の自由な意思を阻害する恐れが大きい。・・その金額面に加えて「・・地域振興構想の提示」「調査段階における交付金の活用方策の提示」といった味付けを加え、利益誘導しようとしている。
また、最終処分事業の安全性について、・・批判的な意見に敵対的な姿勢をあらわしている。
そのうえで、・・世論や草の根レベルでの活動が住民意思の反映として重要であることは言うまでもないが、「中間とりまとめ」はもっぱら推進に方向づけられてのものであり、本来のものとは言いがたい
 4)以上のように、「中間とりまとめ」は今回の東洋町での問題点を本来の教訓としたものではなく、逆に問題点を増幅することにも繋がりうる危険な動きといえる
【転載終わり/下線は転載者】


《写真は宇佐/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

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2008年6月12日 (木)

この国の官僚の認識

東洋町で高レベル放射性廃棄物地層処分の文献調査を経産省が認可した直後の、昨年3月末から4月にかけて実施された日弁連の核廃調査報告書からは、この国のエネルギー政策を担当する官僚たちの認識がいかに狭量か窺えます。
■日弁連
http://www.nichibenren.or.jp/

Shimanto2【以下抜粋転載】
■高知県安芸郡東洋町における「特定放射性廃棄物の最終処分候補地の文献調査」に関する調査報告書/2008年5月2日/日本弁護士連合会 公害対策・環境保全委員会

資源エネルギー庁

 東洋町における南海地震の危険性については、最終処分場との関係での判断ではなく、防災の対策という観点からの意見はあろう。視点が違う問題である
【転載終わり/下線は転載者】


いかがですか? 何という意味不明な回答でしょう。
四川大地震で、核関連施設にさまざまなトラブルが生じた後になっても、「防災と最終処分場は視点が違う問題」などと言えるのでしょうか・・・
地殻変動で影響を受けるのは、人間も施設も同じです。
核関連施設をまきこんだ大地震では、地震災害プラス放射能汚染災害である原発震災が起きるのですから。


《写真は四万十川/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

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2008年5月27日 (火)

夕張市商工会議所が勉強

夕張市での核廃「勉強」の動きが報道されました。
■夕張で原発ごみ処分場構想 地元商工会議所、応募検討/5月26日付東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008052601000903.html

交付金頼みで財政再建しようなんて、悲しいです。
原発立国という国策は破綻寸前なのに、全国にさきがけて核廃拒否条例を制定した北海道から"おかみにすがる"ような声が聞こえてくるとは・・・
やめようメッセージは、こちらへ!!
■夕張商工会議所
yubari@cocoa.ocn.ne.jp
http://www16.ocn.ne.jp/~yubaricc/

Photo【以下転載】
■夕張で原発ごみ処分場構想 地元商工会議所、応募検討/5月26日付東京新聞

 財政再建団体の北海道夕張市で、夕張商工会議所(沢田宏一会頭)が中心となり、原発の使用済み核燃料を再処理した後に出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場の候補地選定調査に応募する構想が持ち上がっていることが26日分かった。

 沢田会頭らは既に経済産業省を訪問、施設概要や応募後の交付金について説明を受けており、住民も参加した勉強会を年内にも開きたい考え。

 ただ北海道には放射性廃棄物は受け入れがたいとする条例があり、建設実現には改正が必要。藤倉肇市長は「詳細は聞いていない。これからの夕張をどうするかは市民が議論して決めなければならない」としている。

 処分場は、原子力発電環境整備機構が2002年から全国の自治体に対し公募を開始。応募すると、建設決定に至る前の選定調査の段階から多額の交付金が支給される。
(共同)
【転載終わり/下線は転載者】


《写真/岡田充弘さん撮影》

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