カテゴリー「連帯/ともに歩む」の116件の記事

2008年10月 5日 (日)

被曝労働/警察の裏金

被曝労働の放置と警察の裏金問題には、労働者をいいように使って恥じない権力の病理が透けて見えます。

原子力発電所での被曝労働による悪性疾患の労災認定は、これまで白血病に限られてきました。今回やっと、悪性リンパ腫が初めて、被曝労働による労災だと認められました。でも、喜友名さんはすでに故人です。
水俣病闘争の方が、「放射能はもっときついよな、見えない臭わない捕まえられないから」と話されていたのを思い起こします。化学物質が氾濫した生活環境にあって、さらに放射能に被曝して病気をおこす、原発労働の危険性を、国側はどう解決するつもりでしょう・・・
■悪性リンパ腫も労災対象に 厚労省検討会が方針/10月4日共同通信
http://www.47news.jp/news/2008/10/post_3176.html

Hennro警察の裏金問題を暴いた仙波敏郎さんへの愛媛県警の嫌がらせに決着がつきました。
よかったですね!!、仙波さん、東さん。
でも、公然と行われてきた日本の警察の犯罪は、まだ罰を受けてはいません。
■愛媛県上告断念へ/10月4日共同通信
http://jp.reuters.com/article/kyodoNationalNews/idJP2008100401000559


《写真は大岐の浜/岡田充弘さん撮影》

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2008年8月28日 (木)

『光州5・18』

1980年の光州事件を描いた映画「光州5・18」は、9月26日(金)、27日(土)、高知市立自由民権記念館で上映されます。観たかった映画です。
■光州5・18
http://www.may18.jp/

Jiyuuminken1【以下転載】
■「光州5・18」 

韓国で起きた“光州の悲劇”を完全映画化。1980年5月18日韓国・光州市。戒厳軍ご民主化を要求する学生・市民と衝突した“光州事件”・・・タクシー運転手の青年ミヌの目の前で、かけがえのない愛と命が次々と犠牲になっていく。ミヌは、ただ愛するものを守りたい一心で戦いを挑んでいくのだが・・・。

キム・ジフン監督/2時間1分/出演:キム・サンギョン、イ・ジュンギ、アン・ソンギ ほか

■日時/9月26日(金)①13:30 ②16:00 ③18:30
 9月27日(土)①10:00 ②13:00 

■会場/高知市立自由民権記念館ホール

■鑑賞料:一般 1300円(当日1500円)
 シニア(60歳以上)・障害者・高校生は、当日のみ1000円
 前売券は、高新プレイガイド・大丸プレイガイド・TSUTAYA各店ほか

■主催:とさりゅう・ピクチャーズ & 四国文映社
【転載終わり】


《写真は高知市立自由民権記念館/げき撮影》

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2008年8月27日 (水)

日本人の奢りの結節点

けさの高知新聞の対談記事で、鶴見俊輔さんが「日露戦争の終わりが切れ目」「あそこまでの日本人はよかった」と発言していますが、その意味が夜9時からのBSジャパン「何故あの戦争は始まったのか」を見て、よくわかりました。この番組は、NHKで週刊こどもニュースのおとうさん役だった池上彰さんの「20世紀を見にいく/特別版」でした。知らなかった史実が映像で再現されて、とても衝撃的でした。
■池上彰の20世紀を見にいく
http://www.bs-j.co.jp/ikegami/

日本人は、負けると言われた日露戦争に勝ち、欧米列強と対等な大国であるかのように錯覚してしまいました。そして、隣人である中国や朝鮮半島を、恥ずかしげもなく平気で見下し、残虐非道のかぎりを尽くすようになりました。日本人の奢りの結節点は、日露戦争の勝利だったのです。

Joutoukouen2_2【以下「老いの哲学対談」より一部転載】
■伝えなきゃ

鶴見 日露戦争の終わりが、切れ目だと思うんです。あそこまでの日本人はよかったんです。

堀 勝ってしまったことで、調子に乗り過ぎたんですね。軍も国民も。

鶴見 世界の列強だ、大国だって、アメリカと覇を争う。もう、ばかの限りでしょ。

■いい三流国に

鶴見 アメリカに負けたら変わるのかと思ったら、変わらない。朝鮮戦争で豊かになってしまったから。本当の復興のチャンスが今後の日本にあるかー。私は疑いますね。疑います。

堀 だから、大国になろうなんて考えを捨てて、まじめな職人のような国に、なれないものでしょうか。

鶴見 今ね、正確に言うと日本は世界の二流国だと思うんですが、これから「どういう三流国になるか」を真剣に考えなくてはならない。デンマーク、スウェーデン、ベネルクス三国、このあたりはみな三流国ですよ。

堀 小国ですよね。

鶴見 でも、いい国ですよ。明治以前の日本も、世界の中の素晴らしい国だった。
【転載終わり】


《写真は高知市内/げき撮影》

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2008年8月26日 (火)

進行する世界的経済危機

今夜のNHKクローズアップ現代は、北京五輪の影に隠れて報道されてこなかった、世界的経済危機/パラダイムシフトを拡大時間枠(73分)で伝えていました。
■“グローバル・インフレ”の衝撃 〜転換する世界経済 日本は〜
http://www.nhk.or.jp/gendai/

Hamanoprokumo以下は、、番組聞き書きした私のメモです。

■資源メジャー

石油価格の高騰は、エネルギー問題にとどまらない、世界的経済危機の一端である。

中国、インドなど新興国の台頭により、世界中の資源が高騰している。たとえば、鉄鉱石は96.5%高となり、中国の需要が続く今後数十年は、高値が続くだろう。

資源をもつ国/企業による支配は、ますます強固になっていく。資源メジャーは、いずれ食糧/水にも及ぶだろう。

■日本の貿易構造

資源を安く輸入して、ハイテク製品を輸出するという、これまでの日本の貿易は成立しなくなるかもしれない。

対応策として、ナフサの代わりにセルロースなどを利用する、脱石油化学工業の研究が始まっていたり、資源確保のために官民一体となった取組みも模索されている。

だが、これは一過性の経済危機というより、新たな時代の始まりであり、パラダイムシフトである。ビジネスモデル転換につながるような政策誘導も俟たれる。


《写真は大岐の浜/岡田充弘さん撮影》

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2008年8月25日 (月)

共に生きていく教育を

12年前サッカーの試合中に落雷にあって視力と運動機能を傷害されたK君を支援する集会が、高知市内で開催された。
高知県の名門(?)進学校、私立土佐高校は、落雷事故の責任を回避、K君を除籍した。K君は、ご両親やまわりの人々に支えられてリハビリに励み、盲学校を卒業。いま28歳、大学進学の夢をかなえようとしている。

きたる9月17日(水)午後には、高松高裁で差し戻し審の判決が出る。

集会で、土佐高校出身の関西学院大学教授/野田正彰さんが講演されました。
「高知県の教育を変えよう!」というメッセージに、参加者は大きな勇気をもらいました。

Sendan3以下、私の聞き書きノートから一部抜粋です。

■被害者とともに歩んだ家族の12年/野田正彰さん

K君が「学校に行きたい」と言い、毎日学校へ通い始めたとき、K君と母親に校長は「何のために来るのですか?」「進学校では(視力障害があると)邪魔になる」と言い、「(担任の)M先生を煩わさないでくれ」と言い放った。すくなくとも母親がこう受けとめる情況がつくられた。

何が起こったか、理解する能力のない学校。
同級生が不幸にあったとき、共に生きてゆく方法を考えるのが教育ではないか

後頭部から雷が入って、視神経と運動神経を傷害した。
公教育が破綻し、いい先生は養護学校など特殊教育に追いやられている情況で、おそらく盲学校ではK君の教育にうちこまれたのではないかと。(事故直後には生命さえ危ぶまれた経緯からすると)奇蹟だが、みなの努力だった。土佐校は、教育の根源をたどった人たちに感謝すべきだ

ゲームスポーツで賞をとることが、教育を歪めている。生徒たちにも雷の避け方を告げるべきだ。

日本の教育の歪みは、市民としてどう考えるか、自分の意見をつくっていくことが欠落している。スポーツとは何か、学校教育とは何か、雷にどう対処すればいいか・・、考えることはいっぱいある。

K君から学ばなかったことを、高知県の教育全体が考えるべきだ。
新しい問題にとりくむような人材を育てていない教育。県外から弁護士を招かざるを得ない現状。・・県の教育の基本にかかわること(が、この事故対応にふくまれている)。

新しいこと、変化、ものを考えることを避けた安心安全な社会、日本・・。そうではなく、信頼性の高い社会をつくろう!!

生涯にわたって人と人との交流が育まれるようなスポーツに。競争をあおって克己、金をもらう社会は未熟な社会。世界は"SPORTS ON FLAG"を笑う傾向へ向かっている。


《写真は栴檀の花/げき撮影》

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2008年8月22日 (金)

北京五輪の影で

華々しく報道される北京五輪の影に、もっと重要な事件が封殺されているようで、もどかしく感じます。
高知新聞に20、21日と連載された、辺見庸さんの「東風は西風を圧倒したか」に、深く共鳴しています。辺見さんいわく、「五輪を開催した北京への違和感は、資本という食人的関係性から逃れられない"われわれ"への自己嫌悪」に由来すると・・・

アムネスティインターナショナルからのニュースです。
■グルジア : 国際人道法の遵守と民間人の保護を
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=515

Hamanoprokumo_2【以下転載】
■グルジア : 国際人道法の遵守と民間人の保護を

アムネスティ・インターナショナルは南オセチアにおける紛争のすべての当事者に対し、国際人道法を十分に尊重し、さらに戦闘行為からの民間人の保護を保証するよう要請する。さらに、グルジアのもう一つの紛争地域であるアブハジアのコドリ渓谷で勃発したといわれる戦闘においても、国際人道法が尊重されなければならない。

「紛争のすべての当事者は民間人への直接攻撃を自制しなければならない。軍事作戦を行うに当たって、軍事目標と非軍事的目標を識別しようとしない攻撃は避けなければならない。アムネスティは、南オセチアではじまった戦闘において、戦争犯罪になり得る攻撃が含まれていると懸念している」とアムネスティは述べた。

グルジアおよびロシア両政府は紛争から逃れる人びとを保護し、安全に避難できるようにしなければならない。また、紛争で被害を受けた地域へ人道援助が妨害されずにアクセスできるようにしなければならない。

国際人道法
紛争のすべての当事者は、国際人道法の原則に従わなければならないこの原則は国家と反政府武装勢力の双方を拘束する国際人道法の重要な点は、民間施設と軍事目標の識別の原則、そして民間人の保護である。具体的には以下のとおりである。
民間人ならびに非軍事的目標物に対する直接攻撃の禁止
無差別攻撃の禁止。軍事的目標物と非軍事的目標物を識別しようとしない攻撃、あるいは無差別攻撃をその本質とするような兵器を使用した攻撃はこれにあたる。
過剰な攻撃の禁止。合法的に軍事目標を狙ったものであっても、軍事施設より民間人に対して過大な影響が出る攻撃はこれにあたる。
紛争当事者は軍事作戦によって生じる危険から民間人を保護する措置を取らなければならない。民間施設が密集した中に軍事施設を置かないことなどを含む。
民間人は人道援助にアクセスできなければならない。また、人道援助機関に対し、民間人へのアクセスを許可しなければならない。
すべての囚人、負傷した人びとや投降を求める人びとは、人道的に扱われなければならない。捕虜などを殺害しまたは人質に取ってはいけない。
国際人道法の重大な違反に責任のある人間はすべて、公正な裁判によって裁かれるべきである。またこのような暴力の被害者に対しては賠償がなされるべきである。

アムネスティ発表国際ニュース
2008年8月11日
【転載終わり/下線は転載者】


《写真は大岐の浜/岡田充弘さん撮影》

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2008年8月18日 (月)

勤労者の学びの場の存続を

高知短期大学は、勤労者の学びの場として、高知市中心部に開放された夜間大学です。学問の自由を守るためにも、私たちは存続を願っています。
近く、尾崎県知事宛の要望書が提出されます。ご賛同いただける方は、ネット署名をお願いいたします。
■高知短大存続を求める学生の会
http://www.kochijin.com/f0f0tandai/

Koutijoukouen7【以下転載】
■高知短期大学存続についての要望書

 高知県知事

 尾崎正直 様

 拝啓、日頃から県勢発展のためにご尽力されていることに、心から感謝申し上げます。

 2008年7月県議会において、県は、「県立大学改革について」とする、高知工科大学の公立大学法人化を含む、大学再編成計画を明らかにしました。この計画において、高知短期大学に関連して、次のことが示されています。

 第一に、「高知工科大学と連携した社会科学教育の場を整備し、社会人教育も展開する中で、県経済の活力再生のために役立つ人材育成を行う」とされています。

 第二に、高知短期大学に関しては、「当面存続し、新たな社会科学系教育の場の整備にあわせて、そのあり方を検討する」とされています。そして、「県立大学改革プランについて(案)」の図表に示されている、平成25、26年度を想定した「将来構想(試案)」においては、高知短大の定員は「0」とされています。

 高知短期大学は、1953年に創立されて以来、50年以上にわたって、勤労者・社会人の高等教育の場として、きわめて大きな役割を果たしてきました卒業生は約5,500名を数え、その大多数は県内にとどまり、地域社会の担い手として、高知県を支えています。私たちは、高知短期大学の役割は、今後の高知県社会にとっても必要であると考えます。

 今後の県立大学の改革・再編成において、高知短期大学の役割を明確にし、短大が担ってきた教育・研究の内容を発展させることを希望し、短大に関係する大学改革において、以下の原則を実現することを要求いたします。

 第一に、勤労者の学べる場を確保するために、夜間開講を実現すること

 第二に、短大卒業資格を確保すること。 短期大学卒業資格は、今日でも社会的な価値をもち、卒業生が就職するためにも、また、4年制大学への編入など、短大卒業生がさらに勉学をすすめるためにも、重要な資格であります。したがって、大学改革においても、短大卒業資格を確保することは不可欠であります。

 第三に、県民の要求に応えるためにも、社会科学を基礎に、できる限り広い分野の教育を行う場を確保すること

 第四に、教育・研究を通じて、地域社会に貢献し、地域を担う人材を養成する教育の場を確保すること

 大学改革をすすめるにあたって、以上のような私たちの要求を十分に理解し、真に県民の要求に応える改革を行われることを要求いたします。

    高知短期大学学友会

    高知短期大学の存続を求める会

    高知短期大学存続を求める学生の会
【転載終わり/下線は転載者】


《写真は高知城公園/げき撮影》

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2008年7月22日 (火)

靖国神社と日本刀

「映画『靖国』を上映したら爆破する」という脅迫電話が会場と県庁知事室にかかったので、「表現の自由を封殺する脅しは許せない!!」と憤慨した県民のみなさんも昨日『靖国YASUKUNI』上映会場に詰めかけました。4回の上映で1103名。爆弾処理班を含む県警は80名態勢で、金属探知やボディチェックなど警備にあたりました。会場には、反戦運動労組や市民団体と官権が恊働する不思議な光景がありました。

Shimanto6■『靖国YASUKUNI』
http://www.yasukuni-movie.com/

高知県在住の刀鍛冶Kさんが冒頭から随所に登場して、日本刀が完成していく過程が描写され、また、日本刀と靖国に対するKさんの想いへのインタビューが試みられたが「戦争は二度としたらいかん」と言ったきり、おだやかな表情で、言語的な表現はあまりなかった。ただ、「休みのとき聴く音楽」と訊かれ「靖国の音楽」と解釈してか、昭和天皇の音声テープを再生しようとして音がでず、Kさんが「ありゃ、ものを言わんが・・」と土佐弁でいぶかしんだとき、高知市の会場ならではのあたたかい静かな笑い声がおこった。

前半は、靖国神社に集う団体の演説や行進や軍隊ラッパや集会の模様や首相の参拝のようすなどが延々と続く。黴の生えた戦争文化を至上とする人々が集い、そうではない人々を排斥する空間であることが説得力をもって伝わってくる。

後半は、望まないのに、A級戦犯や「英霊」とともに靖国神社に合祀された人々の家族の憤懣と悲しみ。

最後の10分間は記録映像で、日本刀がいかに人斬り/戦争の文化のなかで日本人に根づいてきたかを示唆する圧倒的な内容。百人斬りとか、試し斬りとかが、いかに平然とむしろ称賛されていたか・・
日本人の精神構造に深く埋め込まれた残虐性の一端を、中国人監督に教えられた。


《写真は四万十川/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

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2008年7月20日 (日)

あす『靖国』自主上映

高知県下では四万十市に続き、高知市でもあす、『靖国』を自主上映です。
■『靖国YASUKUNI』
http://www.yasukuni-movie.com/

Shimanto6会場の高知県民文化ホールと知事に脅しの電話があったけれど、脅しに屈することは、表現の自由と言論の自由を放棄することになります。上映を決断した実行委員会に喝采を贈ります。

■映画『靖国』上映会

□日時:7月21日(月・祝)
 ①10:00〜 ②12:30〜 ③15:00〜 ④18:00〜 (上映時間123分)

□場所:高知県民文化ホール(グリーンホール)

□料金:1000円(前売)

□主催:映画『靖国』を高知で見る会


《写真は四万十川/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

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2008年7月14日 (月)

「違憲判決」の重さ

〈航空自衛隊がたくさんの米兵を運んで武力行使に加担しているので、現にイラクで殺されたり傷ついている人たちにとって私たちは、加害者となっている〉事実を認めた名古屋高裁の「違憲判決」は重い。
■私は強いられたくない。加害者としての立場を
http://www.haheisashidome.jp/kaihou/kaihou19_6.htm

Dscn0470【判決文より以下抜粋転載】
■自衛隊派遣の違憲性

武装勢力掃討の名の下に、・・クラスター爆弾並びに国際的に使用が禁止されているナパーム弾、マスタードガス及び神経ガス等の化学兵器を使用して、大規模な掃討作戦が実施された。残虐兵器といわれる白リン弾が使用されたともいわれる。

アメリカ軍を中心とする多国籍軍は、・・平成19年に入ってから、バグダッド及びその周辺において、たびたび烈しい空爆を行い、同年中にイラクで実施した空爆は、合計1447回に上り、これは前年の平成18年の約6倍の回数となるものであった。

航空自衛隊は、・・平成18年7月ころ以降バグダッド空港への空輸活動を行い、現在に至るまで、アメリカが空挺隊員輸送用に開発したC-130H輸送機3機により、週4回から5回、定期的にアリ・アルサレム空港からバグダッド空港へ武装した多国籍軍の兵員を輸送している・・・、アメリカ軍はこの輸送時期と重なる平成18年8月ころバグダッドにアメリカ兵を増派し、同年末ころからバグダッドにおける掃討作戦を一層強化している・・・

航空自衛隊の空輸活動は、・・多国籍軍との密接な連繋の下で、・・武装兵員を定期的かつ確実に輸送している・・、多国籍軍の戦闘行為に必要不可欠な軍事上の後方支援を行っている

このような航空自衛隊の空輸活動のうち、少なくとも多国籍軍の武装兵員をバグダッドへ空輸するものについては、他国による武力行使と一体化した行動であって、自らも武力の行使を行ったと評価を受けざるを得ない行動であるということができる。

よって、現在イラクにおいて行われている航空自衛隊の空輸活動は、・・武力行使を禁止したイラク特措法・・・に違反し、かつ憲法9条1項に違反する活動を含んでいることが認められる。


■平和的生存権

平和的生存権は、全ての基本的人権の基礎にあってその享有を可能ならしめる基底的権利である

平和的生存権は、憲法上の法的な権利として認められるべきである
【転載終わり/下線は転載者】


《写真は"隅田の花火"/げき撮影》

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