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2008年9月の4件の記事

2008年9月25日 (木)

資源エネ庁説明会が高知へ

昨日の高知新聞朝刊に、経済産業省資源エネルギー庁主催の「全国キャラバン 考えよう!日本のエネルギーのことin高知」が、10月8日(水)午後1時半から、高知市文化プラザかるぽーと小ホールで開催されるという囲み記事が掲載されました。例によって、10月2日(木)までに、はがきかファックス(088−824−6669)、Eメールで事前申し込みが必要です。定員200名。
koukoku@kochinews.co.jp
質問は、申し込み時と、当日会場で開会前に記入しておくというのが条件だそうです(高知新聞広告局「エネキャラバン」係/電話088−825−4031)。

1月の東京、2月の高松、・・・と全国を巡って開かれてきましたが、日本原子力学会高知開催の1ヶ月後に、やっと開催する肚をくくったのでしょうか・・・
高知県民をなめたらいかんぜ!!

********

申し込み時に提出した質問は以下の三つ。

質問1 地下水のゆたかな日本列島でも、とりわけ降雨量が多い高知県では、地層処分工事は湧水による難航が予測されます。
 応募があれば候補地にするとお考えでしょうか?

質問2 仮に地層処分の縦穴横穴ができたとして、高レベル放射性廃棄物を埋設する最中に、南海地震が襲来、坑道が崩れたり津波が坑道に流れ込んだりする危険を回避できるとは考えられません。それでも、高知を狙いますか?

質問3 地下水と地震という二つの危険因子からだけでも、日本列島での高レベル放射性廃棄物の地層処分は危険すぎると考えます。
 みなさんも本心では、「やばいなあ」「危険すぎるよなあ」と、お考えではないですか?

Tatukusi【以下転載】
■基調講演「ファインダーから見た環境とエネルギー」写真家/浅井慎平さん

■事業説明「放射性廃棄物と地層処分について」資源エネルギー庁放射性廃棄物等対策室/渡辺厚夫室長

■パネルディスカッション
パーソナリティ/川村育子さん、
原子力安全研究協会処分システム安全研究所/木万山修所長、
資源エネルギー庁放射性廃棄物等対策室/渡辺厚夫室長、
高知新聞社/遠山仁論説副委員長
【転載終わり】


《写真は竜串/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。


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2008年9月21日 (日)

原子力を考える演劇

原子力を考えさせてくれる『アトミック・サバイバー〜ワーニャの子どもたち〜』という演劇を昨夜、高知県立美術館ホールで観ました。
おみごと!!でした。
2007年初演、再演ツアーの初日が高知市だったそうです。
■『アトミック・サバイバー〜ワーニャの子どもたち〜』再演
http://scs-site.net/news
■『アトミック・サバイバー 〜ワーニャの子どもたち』全国ツアー決定/JANJAN
http://www.event.janjan.jp/0809/0809207714/1.php

Shimanto4秋には脂がのってくる「もどり鰹」は、再処理工場の放射能で汚染されて「被曝鰹」になるのではないか・・なんて高知ネタも用意されていて、なかなか笑わせつつ、考えさせられる演劇でした。

図や文章で説明されてきた核燃料サイクルを、さまざまに工夫された小道具を用いて役者さんが身体を通して表現していて、子どもたちでもよく分かったことでしょう。もっと観客数が多ければよかったのに・・・

被曝労働の過酷な実態を実体験を通して暴いたルポ『原発ジプシー』を素材としていたことも、心に響きました。被曝労働無しに成立しえないという理由だけで、原発は止めてほしいと考えていますから。
アフタートークで知ったのですが、演劇のもつ身体性が労働を表現するにふさわしいと考えたのだそうです。

これから、神奈川、北海道、福島とツアーが続くそうです。
不条理な原子力政策を告発する媒体が、このように愉快な形で展開していくのは、ほんとうに嬉しいです。
高知市の場合、高知県(立美術館)と文化庁が主催したというのもいいですね。

■『アトミック・サバイバー〜ワーニャの子どもたち〜』/高知県立美術館
http://kochi-bunkazaidan.or.jp/~museum/atomic/atomic%20survivor.html


《写真は四万十川/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

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2008年9月 8日 (月)

日本原子力学会で

高知工科大学で開催された日本原子力学会は、9月6日(土)で閉幕しました。
原子力推進側の牙城であるこの学会は、春・秋と年2回も開催、国や企業からお金が出なければ成立しえないのです。
再処理工場の本格稼働に向け、また、ナトリウム洩れ事故で膨大な維持費ばかりかかって休眠状態だった高速増殖炉もんじゅの再開に向け、今回の学会は勢いづいていたようです。

Nami■デモンストレーション&対話

最終日、仲間とともに「高知の自然を核のトイレにしないで!!」と墨書して山々と鯨の泳ぐ海の絵も描いた横断幕を「放射性廃棄物処分と環境」分科会会場前で掲げたのですが、大学関係者に訳の分からない理由で追い出され、カフェテリア前に移動して静かに意思表示を続けました。東洋町で見かけた、推進側の学者やニューモの人を見かけました。
どちらの場所でも横断幕は、ちらっと文字を追う程度で学会関係者からはほとんど黙殺されていましたが、核物理学専攻の大学院生3人が、論戦を挑んできて、
「事故は確率の問題で計算式によると・・」
「二酸化炭素を出さない原子力発電が今世界で見直されている・・」
などと言うので、
「炭酸ガスは悪者ではなく、地球温暖化の根本原因は現代人のエネルギーの大量消費ではないか」「原子力発電によるエネルギーの大量生産こそ見直す必要があるのではないか」と言うと、
3人のうち1人が「僕もそう思う」と言って、私たちの立っている側に立ち位置を変えたことが愉快でした。
ほかの2人も「核融合炉が希望だな・・」「ところで土佐料理の旨い店どこですか?」などと言って、23歳の若者たちらしい、さっぱりした様子に好感がもてました。
彼らの頭脳の柔軟性が、日本のエネルギー政策の転換をうながす原動力になることを、願ってやみません。


■研究発表

「放射性廃棄物処分と環境」分科会の一般公開の発表3題を聴きました。
1題目の地下水の挙動、2題目の活断層は専門的詳細すぎ、結論が手前味噌だと感じましたが、
3題目の建設会社の人による地層処分の実際的問題は、日本列島の地下水脈の豊かさゆえに、トンネル工事においてさえ昔から「水との戦い」であったのに、地層処分(縦置きの場合)では東京から京都までの距離のトンネルを掘る計算になること、丹那トンネル建設工事のさなかに地震に見舞われ2m44cmのズレが生じたことなど、興味深い内容が紹介されました。
莫大な金額と時間を要するうえリスクも大きい地層処分を、研究者たちも本当は望んではいないのではないか・・そんな気さえしました。


《写真は大岐の浜/岡田充弘さん撮影》

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2008年9月 5日 (金)

日本原子力学会最終日

9月4日から高知工科大学で日本原子力学会が開催されています。
この学会は、国や企業からお金が出なければ成立しえない、原子力推進派のための学会です。
会場の選定は、高知県が核ごみ騒動に揺れていた、ちょうど2年前にされたと考えられます。

あすの最終日、「放射性廃棄物処分と環境」ほか分科会は、13時から14時半まで一般公開されます。
私たち「原発さよならネットワーク高知」は、
会場前で、
「高知の自然を核のトイレにしないで!!」の横断幕をかかげ、静かな意思表示を決行予定です。
Shimanto2


《写真は四万十川/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

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