« 柏崎刈羽原発再開意図みえみえ | トップページ | 再処理工場直下に活断層/M8の恐れも »

2008年5月24日 (土)

科学的根拠と政策決定

科学的根拠に基づく政策決定に慣れていない日本の行政官には、科学的データや科学的根拠の読み方が浸透していないという問題提起が、『世界』6月号に掲載されています。
■21世紀の環境問題/電磁波と高圧電線・何が問題なのか/『世界』6月号p185〜194
http://www.iwanami.co.jp/sekai/

エネルギーが非常に大きい電離性放射線の生体への影響に比べ、波長が長くエネルギーが低い生活周辺の非電離性放射線の電磁波での発がん影響はまだあまり知られていない。
先進諸国では、カロリンスカ研究所の疫学研究の結果が1993年に広く伝えられ、高圧送電線の周辺に学校など小児の施設を作らない15歳以下の小児に携帯電話を持たせないなどの対策がすでに1990年代から行なわれている。ところが日本国内の情報の伝わらなさには、日本独自の事情を考えざるを得ない。

Monobe2_2【以下抜粋引用】
■科学的根拠と政策決定

電磁波の人体への影響が問題になっている。特に、今、焦点となっているのは、高圧電線からの電磁波が白血病を起こすかどうかという点である。ところが、この点に関する科学的議論が、日本では直接交わされる機会はない

・・理論の発達と応用の展開で、疫学はヒトにおける因果関係を記述するための豊富な言葉と技術を持ちはじめる。

現在の日本において、ヒトにおける因果関係に関して生じている様々なトラブルのほとんどは、この「言葉」を持つ人と、持たない人(言葉が存在することすら知らない)との間の議論が噛み合ないことに起因する。そして最大の問題点は、日本政府つまり、環境省、厚生労働省、経済産業省、総務省、文部科学省が、その言葉を持たない側にしばしばまわってしまうことである。その根底には、日本の医学部が「言葉」を持たないまま、因果関係の問題に踏み込まずに経過してきたという実状がある。

・・日本は、当事者が直接話し合うことによって合意を形成してゆくというスタイルをまったくとらない。官僚が選んだ「第三者」「有識者」という、他人事でしかない人たちばかりが集まって、官僚から与えられた資料を読んで議論するこれでは結論は最初から決まっている

・・政策に科学的根拠が生かされないとしたら、好みの問題や政治的力や政権への近さを「根拠」とする旧来の政策決定と同じことになってしまう。・・・
【引用終わり/下線は引用者】


《写真は物部/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

|

« 柏崎刈羽原発再開意図みえみえ | トップページ | 再処理工場直下に活断層/M8の恐れも »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/172452/21125080

この記事へのトラックバック一覧です: 科学的根拠と政策決定:

« 柏崎刈羽原発再開意図みえみえ | トップページ | 再処理工場直下に活断層/M8の恐れも »