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2008年3月25日 (火)

原子力煽る読売新聞社説

1954年3月2日、中曽根康弘によって、日本に初めて原子力予算が上程され、4月1日に成立すると、原発の時代が幕を開いた。・・・」
これは、広瀬隆さんの『腐蝕のリングー薬害と原発にひそむ人脈ー』の冒頭部分です。さらに、同書では
「・・日本の国会に初めて原子力予算が上程され、その年に正力松太郎が、読売新聞社に(社主として*)復帰した。彼らがいっせいに復帰できたのは、占領軍のアメリカが、日本人を軍事的に利用する下心のためであった。・・・この戦犯免責の機会に力を得た正力は、さらに衆議院議員に転じ、初代の原子力委員長に就任して、戦前の隠然たる勢力を回復させることに成功した。明らかに、日本の原子力開発は、アメリカの息がかかったこのような人脈によって進められてきた。・・そして中曽根と正力が、政界における原発推進の両輪となって動いてきたのである」(p27〜28、*p23)と、原子力が国策として定着する過程が詳述されています。

昨日、かつて正力松太郎が社主であった読売新聞に、原子力政策をもっと堂々と進めよとの社説が掲載されていたことを、当ブログ記事へのTBで知りました。
戦後敷かれた米国主導汎植民地政策の強力な構造が、今なお自律的に機能していることに、怖さ、おぞましさを感じます。

■原子力白書 今こそ強いメッセージを/読売新聞
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20080323-567-OYT1T00673.html

Nami【以下引用】
■原子力白書 今こそ強いメッセージを

 原子力発電なしに、電力を安定供給することは難しい。地球温暖化をもたらす二酸化炭素の排出削減も、また困難だ。

 こうした原子力の意義を、今ほど、広く理解してもらうことが必要な時期はない。

 ところが、政府の原子力委員会がまとめた今年の原子力白書にはそのメッセージがない。

 原子力白書は例年、重要テーマを特集に組み、原子力の開発・利用の立場から、取り組みや方策を発信してきた。例えば、核燃料サイクルについて論議が盛んな年にはその必要性を説いた。

 今年は単に、原子力を巡る国内外の情勢を淡々と概観するにとどめた。原子力委は原子力政策の司令塔だ。その意義を訴える重要な使命を放棄したのだろうか

 地震で被災した東京電力の柏崎刈羽原子力発電所は、再稼働のめどが立たない。原発の稼働に伴って出る高レベル放射性廃棄物の処分も、壁にぶつかっている。原子力には課題が山積している。であればなおのこと、何をどう目指すのかを発信すべきだ。

 世界では、原子力発電の効用が改めて脚光を浴びている。発電能力は巨大で、かつ、発電時に二酸化炭素がほとんど出ない。

 原発を新設する機運も急速に広がっている。世界では現在、約435基の原発が稼働中だが、2030年ごろには約790基まで増えると予想されている

 原子力委が設けた有識者の懇談会は今月、原子力利用の将来像を報告書にまとめている。原子力発電を地球環境問題対策の一環に位置づけるよう求め、海外での原発建設への支援、革新技術の開発など具体策を挙げた。

 その内容さえ、白書は簡単に触れただけだ。報告書が掲げた具体策も紹介していない。

 このところ、原子力は、政府の政策でも姿がかすんでいる。

 1月の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、福田首相が行った地球温暖化問題をテーマにした演説では、原子力発電に全く触れなかった。

 6月に青森県で開催されるG8エネルギー相会合でも、“原子力はずし”が懸念されている

 青森県には、使用済み核燃料の再処理工場など多数の原子力関連施設がある。だが、青森県のパンフレットは、この地での開催意義について、太陽、風力発電に積極的だから、と述べるのみで、原子力発電への言及がない。

 原子力政策は、堂々と進めるべきものだろう。
【ここまで、3月24日付読売新聞社説より引用/下線は引用者】


《写真は大岐の浜/岡田充弘さん撮影》

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