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2008年2月17日 (日)

地震をいつも過小評価

NUMOなど原子力政策推進側は、高知県での核廃騒動でプレートテクトニクス(プレート理論)および南海地震による危険性をまったく無視したように、地震列島における原発震災の危険性をいつも過小評価しようとしています。
福井県敦賀原発の場合も。
■毎日/福井:
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20080214ddlk18010004000c.html

Photo■福井発・原発収支決算:第10部/上 見逃された活断層 /福井

 ◇活動時期を過小評価

 「断層ではないと書いてあるが、そんな変な説明はあり得ない。恥ずかしげもなく、よく出せたと思う」

 日本原子力発電(原電)が敦賀原発3、4号機の増設計画で、04年3月に国に提出した申請書。活断層研究の専門家、渡辺満久・東洋大教授は、発電所敷地内を通る「浦底断層」に関する項目を読み、驚きの声を上げた。

 特に問題視するのは、ボーリング調査を基に作成した地下断面図だ。ボーリングした個所のうち2本の地中で、基盤岩の面が堆積(たいせき)層に覆いかぶさるように突き出しているのが分かる。

 原電は「(近くの)5万5000年前の火山灰層が大きく変化していない」と解釈し、断層は少なくとも同年代以降は活動していないと結論付けた。

 渡辺教授は「突き出たがけが1、2万年もそのままでいられるはずがない。約1万3000年前以降に、マグニチュード7クラスの大地震で断層が動いたと見るべきだ」と解説。広島工業大の中田高教授ら複数の活断層専門家も渡辺教授の主張を支持する。

  ◇    ◇

 浦底断層が最後に活動したのは、一体いつなのか。実は04年当時、原電にとって好都合なことがあった。

 06年9月に改定される以前の、国の原発耐震設計審査指針は、設計で考慮すべき周辺の断層を過去5万年間に活動したもの(改定後は過去12万~13万年間)とした。原電の解釈で、浦底断層は評価の対象外になり、断層が生み出す揺れなども申請書では十分に検討されていなかった。

 一見、国の指針に沿う申請だったが、経済産業省原子力安全・保安院は05年2月、最新の研究を踏まえ、原電にデータを一層拡充させるための追加の地質調査を指示した。この判断や指針改定が、原電が増設の建設開始時期を遅らせる事態にまで発展している。

 そもそもボーリング調査で分かるのは、地中の「縦線」だけで、それを基に作った断面図は想像図にしかならない。断面を正確に知るためには、溝(トレンチ)を掘る必要があるが、今回の申請で行った形跡はなかった。

 「断面図だけでなく、総合的に評価して申請書に記載した」と説明する原電。渡辺教授らは「たとえ追加調査をしても、『断層でない』と断言するのは困難だろう」とも指摘する。技術の粋を集めて建設する新型原発に、活断層調査の結果は正しく反映されるのだろうか。

  ×    ×

 県内原発3事業者が、耐震安全性評価の中間報告を来月にも公表する。新たな基準で、安全性は向上するのか。県内の活断層を巡る課題を探る。【平野光芳】

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 ◇活断層

 これまでに繰り返し動いたとみられ、将来も活動する可能性のある断層のこと。断層が活動するときには多くの場合、地震が伴うため、防災上の重要な目安となる。

(毎日新聞 2008年2月14日)


《写真は岡田充弘さん撮影》

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