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2008年1月18日 (金)

子孫を苦しめる原子力 3

槌田敦さんの名著『エネルギーと環境』(1992年)、
抄読12回目は、遺伝情報を狂わせるという犯罪行為。
いま地球環境汚染がひきおこしている人類と生態系の危機を直視すれば、何を決断すべきか明らかでしょう・・

Manbo■第三の犯罪

いまや人間は人口放射性毒物と人口化学物質をばらまいている。その結果、人間集団は、がん、白血病、異常出産の多発に悩まなければならなくなった。
このことは、十分に注意しなければならない。すなわち、子孫が生物として安定して存在できるかどうかを決める要因が崩れてきていることを示している。
この遺伝毒物が、現在の世代を攻撃することだけでも犯罪であるが、さらに子孫代々にわたっても攻撃を続ける。したがって、放射性毒物の放出は子孫に対する重大な犯罪である。

原子力関係者は、原発の設計では放射性毒物の漏れ出しを年間5ミリレムに押さえることを約束しているが、再処理工場では技術上達成できないとして、それよりもずっと多い年間32ミリレムでもよいことにしている。その結果、東海村では、各施設から放出される放射性毒物によって、合計して50ミリレムの被曝を住民は受ける。これは自然放射能による被曝の5割に達する。
被曝線量が5割増えると人間全体として放射能による突然変異が5割増える

一般的な公害思想は、濃度規制から総量規制へと転換しつつある。しかし、原子力だけはいまだに濃度規制のままである。

被曝と突然変異の関係は比例関係があって、変異発生率で示される。人間集団全体でいうと、突然変異の発生数は、人数×変異発生率であるから、これは放出された放射能の全体量に比例することになる。つまり、薄めようと薄めまいと関係ないのである。これが、総量規制が必要であるという理由である。

人の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律第二条(故意犯)と第三条(過失犯)は、化学毒物と同様に放射性毒物に対しても適用できるようにしなければならない。放射性物質を適用外にした公害対策基本法第八条を削除すべきなのである。
(第3章 もともと虚構の原子力発電 p190〜193/下線は引用者)

《写真はマンボウ/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

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