« 宇和海の海水温上昇 | トップページ | 莫大な放射性廃物と廃炉 »

2007年12月21日 (金)

後始末できない核の廃物

事故対策と後始末とを、いっさい後まわしにして始まった原子力発電の問題点を鋭く告発した名著、槌田敦さんの『エネルギーと環境』を、少しずつ読んでいきましょう。
1回目は、後始末の方策が無いという問題。

Mihara■人間環境から隔離できるか

放射能と人間との隔離で、もっとも注意しなければならないのは、地下水から隔離する問題である。日本のような地下水の豊富なところでは、地下水から隔離できるような場所はまったくない

結局アメリカでは高レベル廃物の処分が困難なので、使用済燃料の再処理はしないで、そのまま貯蔵することにした。使用済燃料はそのままなら、それなりに安全である。原子力の推進者たちがいう原発の「五重の壁」のうち、使用済燃料には酸化ウランのペレットの壁とジルコニウム合金という二つの壁が残っている。この二重の壁をはずし、高レベル溶液にするのが再処理である。その溶液をもう一度固化して放射能を漏らさないように壁をつくり直すことは、成功していないのである。

処理」というのは人間の管理のなかにおくことになるので、常に監視し、都合が悪くなりそうなら放射能の移し替えなどの処置をすることを意味している。これには手間ひまがかかる。お金もいる。
処分」というのは、人間の管理の外に置くことを意味している。この場合、最初の作業だけが問題で、いったん処分してしまえば、その後の手間ひまは不要である。しかし、いったん処分してしまうと放射能だから都合の悪いことが生じてももはや人間は手を出すことができない
(第3章 もともと虚構の原子力発電 p148〜150)


《写真は三原/中島健蔵さん撮影》
写真は【禁転載】でお願いいたします。

|

« 宇和海の海水温上昇 | トップページ | 莫大な放射性廃物と廃炉 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/172452/9503476

この記事へのトラックバック一覧です: 後始末できない核の廃物:

« 宇和海の海水温上昇 | トップページ | 莫大な放射性廃物と廃炉 »