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2007年11月23日 (金)

ちゃんとした議員を

片山善博さんの見解は、じつに面白く参考になります。
高知県民の自治が進むためには、知事にだれをかつぐかではなく、日常的な活動を持続し、その中から自分たちの代表を選ぶことなのですね。私たちは、ちゃんとした議員を選んできたでしょうか。だれだったら勝てるかと議員など政党関係者が画策し、よそから連れてくるのは、住民自治の観点からながめると、いかにも、おかしい・・・
危うい改革派への幻想/高知新聞:
http://203.139.202.230/07chijisen/post03.htm

 Monobe2危うい改革派への幻想

■「改革派知事」を定義すると?
 端的に言えば、総務省の傘下に入らなかった知事。中央官庁に対して是々非々でいこうというのが改革派だった。それまで総務省の言いなりだった全国知事会を闘う知事会に変えた

■現状で全国の知事の三分の二近くが官僚経験者。自身も総務省(旧自治省)出身だが。
 官僚出身の知事には「一生官僚」の人もいるが、わたしは中にいたときから言いたいことを言ってきた。地方分権を進める上では総務省も邪魔になる部分が大きい。例えば県の起債(借金)には総務省との協議が必要自治体が自分の判断で金も借りられない。わたしは「準禁治産者のような状態から早く脱出しよう」と訴えてきた。

 ■国に対して地方の自立を主張した、と。
 そう。けれど改革派がどんどん抜けて、最近は総務省従属型の知事会に先祖返り。私は「改革派の孤児」になっていた。今は鳥かごの中で「ブンケン、ブンケン」と叫んでいるだけ。橋本さんも最後の方は会合に出てもずっと黙っていたし。

■橋本知事は「国と地方の間の突き破れない壁」「知事職の限界」を退任理由に挙げた。
 いや、知事は国会議員じゃないんだから国の制度は変えられない。最初から限界が分かっている中で、国に要請したり圧力を掛けてどれだけ影響力を与えるかに苦労してきた。十六年も知事をやって限界を感じるっていうのは信じられない。

 全国知事会の弱体化を嘆き、かつて「同志」だった橋本知事についても厳しい評価を下す片山さん。「改革派知事」と有権者との関係にもクールな見方を示した。

■高知県は橋本知事の退任を受け「ポスト改革派」選びに入っている。
 改革派に幻想を抱きすぎると危うい改革派待望論は水戸黄門的」。ある日突然、外から来た人が悪代官をばっさばっさと成敗する。住民は「ありがとう黄門様」となるが、構造的には何も改革されていない。なのに住民は自分たちから代表者を出そうとせずに、「誰か改革派が来てくれないかなあ」。それじゃあ何年か後にまた悪代官が出てくる

■住民の視線を重視する「改革派」が住民自治を後退させた?
 わたしが危険だと思ったのは、県民が「片山さんに任せたら大丈夫」と言い出したから。それでは是々非々の評価ができなくなる。そもそも知事は監視すべき権力者であって、知事に草の根的な自治を期待するのは「木に寄って魚を求めるがごとし」。ちゃんとした議員を議会に送り込むのが本当は一番いい

 自治促す仕掛け必要

 片山善博さんは鳥取県知事在任中、「箱物行政」を転換し、ダムや博物館などの建設計画を中止。県職員の人件費を5%カットして生み出した財源で小学校一、二年生の三十人学級を実現するなど、さまざまな改革を打ち出した。
■知事として目指したものは。
 自治体のノーマライゼーション(正常化)。市民の常識的な行政の在り方だ。透明性と説明責任を徹底して、お役所的な秘密主義や前例踏襲主義、県議会と執行部の癒着を変えてきた。

■二期で達成できた?
 八年間全力疾走し、やりたいことはだいたいできたと思う。八年でできないことは十二年、十六年やってもできない。橋本(大二郎)さんも国にものを言う姿勢は評価してしかるべきだが、権力者はあまり長くやっちゃいけない

■橋本知事の後任選びでは四党相乗りが生まれている。片山さんは一期目が五党相乗りで二期目は無投票当選。なれ合いやしがらみはなかったのか。
 わたしは最初から「好きなようにやらせてもらいますよ」と。政党が「それでいい」と言うから出馬した。県政を透明化した結果、今までの県議会のボスたちの利権構造が暴かれ、「次の選挙はない」と言われたが、突っぱねた。自分のやりたいことを押し殺してまで政治家の座に長くいたい人が多いからしがらみが生まれる。

 知事就任直後に県議会に「八百長と学芸会はやめよう」と宣言し、根回しを排して議会のチェック機能を促進。さらに鳥取県最西部の日野郡で一般県民が参加する郡民会議を立ち上げた。片山さんが最も重視してきたのは住民自治の強化にあるという。
■郡民会議の狙いは。
 既存の議会へのアンチテーゼ。今の選挙制度では会社員や教員は立候補できないでしょ? そんな中で選ばれている議員は住民のためでなく、政党や特定団体、ひいては自分の次の選挙のことばかり考えているこれでは県民の切実な声が届かないし、選挙のために人気のある首長にすり寄る議員も出てくる。それを変えたかった。

■自治の精神を醸成するのが目的だと。
 その通り。わたしは鳥取県庁に住民のクレームや要請の窓口「草の根自治支援室」を設置した。そこでの相談で住民が直接請求し、県内の町議会の定数削減につなげたケースもある。行政は自分たちに対する文句は聞きたがらないものだが、住民自治を促す仕掛けをつくらなければいけない

■財政難や地域格差が深刻な時代。知事に求められるものは。
 国との関係では、役人の考え方を腹話術みたいに話す知事ではだめ。とにかく自分で考える人でないと。県政運営は情報を隠さずにやればいい。例えば、住民サービスを維持するため住民税を増やしていいですかと率直に説明する。住民は反発して「あれ削れ、これ削れ」と言うだろう。そうなったら政治家の能力は素直に出てくるし、住民の自立心も育つ
(2007年11月22日高知新聞より引用/下線は引用者)


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《写真は物部/中島健蔵さん撮影》
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