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2007年5月15日 (火)

土佐に生きる幸せ

高知県出身の"現代の魯迅"野田正彰さんの連載記事が最終回を迎えました。
抜粋をご紹介します。

Sendan3・・家永三郎教授の『植木枝盛研究』(岩波書店、1960年)は、戦後民主主義は単に与えられたものではなく、「枝盛ら先覚者により基礎づけられた平和主義・民主主義の伝統の復活と見なすことができる」と結んでいる。幕末の高知に生まれ、藩校致道館で「四書五経」の教育しか受けなかった枝盛は、その後の読書と議論と思索によって、半世紀以上後の戦後民主主義の地平にまで達していたのである。
戦時に生まれ生き残った者、戦後生まれの団塊世代。彼らは明治初期に青年期を過ごした者と同じく、旧体制が崩れた良き時代に成長している。それでは、彼らは何を創造したのか。藩閥政治から天皇制軍事国家へ、日本の辺境にありながら立身出世を主旋律とした文化を批判し、新しい市民社会を創ろうとしたのか。どのような土佐人を育て、どのような生き方を後の世代に伝えようとしたのか。・・・
Sendan1・・社会は生まれてきた人を幸せにするためにあり、人はこれほども自分の可能性を引き出してくれた社会のために、何らかの貢献をしたいと思うのである。
それでは、幸せとは何か。人と人との交流に尽きると思う。・・枝盛たち土佐の自由民権運動は、貧しい者も、差別されていた女性も、一緒に議論をし交流の文化を創ることによって、充実した生を選びとった。
土佐で生きる幸せとは、よく喋り、よく議論し、よく聞き、よく思索する幸せであってほしい。そこから、知的社会が創られてくる。「じんまもばんばもよう踊る」ような交流の文化の地であってほしい。そんな幸せな人びとの暮らす地に、旅人が訪ねてくるだろう。
(5月10日付高知新聞夕刊より引用)


《写真は栴檀の花/げき撮影》

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