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2007年4月 2日 (月)

核廃文献調査「自主・民主・公開」と言えるのか

この1週間の高知新聞社説は、3月28日「【原発の耐震】停止中をよしとするな」、30日「【核廃文献調査】3原則と言えるのか」、そして4月1日「【電力不正】原子力頼みでよいか」と、隔日で原子力問題をあつかっています。さすが自由民権運動の機関紙として始まった新聞だと、心意気を誇らしく思います。
3月30日の社説を、ご紹介します。

Kai2_3【核廃文献調査】3原則と言えるのか

高レベル放射性廃棄物最終処分地の選定に向け、経済産業省が安芸郡東洋町での文献調査を認可した。候補地の全国公募が始まった2002年以降初めてで、事業主体となる原子力発電環境整備機構(原環機構)は、5月にも作業に着手する。
手順は合法かもしれないが、この決定には強い違和感を覚えざるを得ない。東洋町長の応募という事実があるとはいえ、町内の状況は合意形成には遠く、本県や徳島県の自治体からは反対や慎重対応を求める動きが広がっている。

日本の原子力行政は、「自主・民主・公開」の3原則を掲げてきた。国の拙速な対応は、将来に禍根を残しかねない。

問題の出発点となる「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」は2000年通常国会で審議された。本来なら国民を巻き込みながら是非を論議すべきなのに、会期末に駆け込み的に成立している。「公開」の原則は不十分だった。
事業の展開が難しいのは、法の内容にも起因している。
同法は、高レベル放射性廃棄物の「地層処分」を定めるが、この方法は科学的には未知の領域だ。巨大地震の影響や収納容器の強度への懸念がつきまとい、専門家の間でも意見が分かれる。

地元合意の定義のあいまいさも見逃せない。
法は概要調査地区の選定で、都道府県知事や市町村長の意見を聞き、これを十分に尊重しなければならない、と規定する。しかし、より強い表現の「同意」とは言わず、住民意思を代表する議会との関係についても明確な記述はない。

鹿児島県南大隅町では処分地の誘致を検討していた町長が、県知事の反対を理由に誘致断念に変わった。本県でも知事は反対しているが、進んでいる方向は全く逆だ。これでは住民は戸惑ってしまう。

これは住民意思についても当てはまるのではないか。
エネルギー庁は、文献調査後に民意反映の機会を保証する、と説明する。それは単に「聞き置く」ことなのか、計画を止めるほどの拘束力があるのか。これも不明だ。

東洋町の反対派住民は、4月から町長リコールに向けた署名活動を始めるという。かつての「窪川原発」をほうふつさせる事態だ。
住民を対立関係に追いやるようなやり方は、原子力行政にとっても好ましいことではない。


《写真は岡田充弘さん撮影》

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» 放送してくれんかなあ? [独り言]
たけしのTVタックルで。 この町でおきてることの元凶。 この国の原子力政策で討論して欲しい。 河野太郎衆院議員 福島みずほ社民党党首。 この二人を上記リンクで述べてることを言うて貰う為に呼んで欲しい。 今日のような特番で討論して欲しいです(^^... [続きを読む]

受信: 2007年4月 2日 (月) 21時29分

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