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2006年11月 1日 (水)

月刊クーヨン 記事

クレヨンハウスの育児雑誌 月刊クーヨン12月号(11月1日発売)「今月のピックアップ」欄(87〜89ページ)に『四万十川源流域に<核のゴミ>が来る?』が掲載されました。
全国の若いおかあさんたちに核問題を知っていただくいい機会になればと、「原発さよならネットワーク高知」事務局が電話取材を受けました。内容を、かいつまんでご紹介いたします。


『四万十川源流域に<核のゴミ>が来る?』
四万十川源流域の自然豊かな地・高知県津野町に、高レベル放射性廃棄物の最終処理施設が誘致される動きがあることがわかりました(高知新聞9月5日付)。なぜこの地が選ばれたのか? 清流・四万十川は「核の川」になってしまうのか……?地域住民に対して国が行った説明とは? 地域住民の活動や意見などもあわせて伺いました。

《核のゴミ》
エネルギー資源の少ない日本が考えた「核燃料サイクル構想」を、日本はまだあきらめられないのですね。高速増殖炉計画で使うはずだったプルトニウムがたくさん溜まって、世界中から「いったい、核兵器を何千発つくるんだい!?」と批判されています。だから、仕方なく再処理の結果回収されるプルトニウムとウランを混合してMOX燃料をつくり、「プルサーマル計画に使うのだよ」と言い訳をしているのです。

しかしこのプルサーマル計画は、福島県、新潟県、福井県では住民投票や議会決議の結果、すべて拒否されました。そこで西日本がねらわれ、佐賀県・玄海町、島根県・松江市、愛媛県・伊方町で次々と受け入れが決まり、実行段階目前です。もちろん、住民は納得していませんし、反対運動は高まっています。

こうして、プルサーマル計画で愛媛県がねらわれ、再処理の結果生まれた強い放射能の核のゴミ捨て場として近県である高知県がねらわれているのです。

《なぜ高知県がターゲット?》
Okinoshima6高知県がねらわれた理由は3つ考えられます。まず、高知県全体の財政基盤が弱くなっていること。三位一体改革として小泉政権は、地方に対する国からの財政的支援を切り捨てました。それで、高知県全体が財政難に陥っています。ふたつめに、高知県全体の人口が減り、ちいさな町や村で過疎化が進んでいること。最後に、高齢化が進んでいること。この3つが大きな理由ではないかと思います。財政基盤が弱く、人口が少なく、老人が多い……とういうことは、リーダーシップをとって原子力政策に抗議する人間は少ないのではないか、そうみくびられたのかもしれません。

町議会の方々は、原子力政策がどれだけ危険かということよりも、とにかく町の財政をなんとか立て直したいという考えが先行した。最初にこの話があったとき、ふたつの町議会とも町長を含め全員が推進派だったそうです。

《まず知ることから》
津野町では、高知新聞で大きく取り上げられると、何も知らされていなかった住民の間で大騒ぎになりました。
「高知県がまるめこまれようとしているのは、自分たちに知識がなかったためではないだろうか」、そんな声があがり、町民有志で「高レベル放射性廃棄物を考える会」を結成、推進派の町議会議員も参加して講演会を開きました。

幸い、津野町の場合は目覚めている住民が多かった。というのも高知県では、20数年前に同じ四万十川流域の窪川町への原子力発電所誘致を阻止し、当時反対運動をした方々が多数いらっしゃいます。9月津野町での講演会会場に住民がどんどん集まってくるのを見た窪川原発反対派の中心メンバーだった方が、「おお、なつかしいねや! 血が騒ぐぜよ!」と言いました。それを聞いてわたしも血が騒ぐのを覚えました。

《「絶対安全です」と言い切る推進団体》
計画を推進している原子力発電環境整備機構(NUMO)側の説明は、「選りすぐりの専門家が智恵をしぼって検討しているので絶対安全です」と言い切りました。住民は「その智恵が足りないということもあるのではないですか」という疑問をぶつけました。今後何万年もの間「核のゴミ」を保有するのだから、いまの科学では予測できないことがいくらでも起こるのではないか、と。

また、つい口がすべったのか、NUMO側が「きょうの説明を『義務として』ご理解ください」と言ったのには驚きました。するとこの説明会は、国が「ものわかりのよくない」住民に対して「義務として」理解させるための会であったのかと、わたしは受け止めました。

《もともとは国の政治がもたらしたこと》
町の有力者たちが大勢「六ヶ所村ツアー」に参加したと聞きます。でもそんなツアーをしたからと言って、ことの真相がわかるでしょうか?

もとをただせば、この問題は国によるまちがったエネルギー政策と地方切り捨て政策がもたらしたこと。高知県知事は「札束でほおを叩くな」と発言していますが、お金を使って、まちがったエネルギー政策のカタをつけようとしている国やNUMOのやり方にわたしたちは憤りを覚えているわけです。

《いまの便利な生活を見直してみませんか》
Okinishima5_1今回の「核のゴミ捨て場」問題については、高知県民が賢くなるチャンスをもらったと考えています。
原子力産業による放射能汚染の危険性や、わたしたちが過剰にエネルギーを使って便利な生活をたのしむことがどういうことなのかを考える機会をもらったと思っています。

みなさんも、まずはいままでより20%電力を使わないようにちょっと工夫してみませんか。そうすれば、原発はなくても済むのです。
たとえば、見ないテレビはつけっぱなしにしない、冷蔵庫の開け閉めの回数や開けている時間を減らす、パソコンは仕事をしないときはスリープにしておくなど、身近にできることはたくさんあるはずです。

《写真は2枚とも沖の島/提供は西村健一さん》

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コメント

きのうの高新に東洋町の田嶋町長の「地方の道路 早期整備を」という投稿が所感雑感欄に載っていました。鉄道も高速道路もめぐっていない東洋町は、大雨や台風がくる度に通行止めとなり、陸の孤島状態になる現実を訴えていました。東洋町住民の気持ちになれば、ほんとうに東洋町に必要なのは、核のゴミ捨て場ではなく、高企画道路であると思いました。

投稿: げき | 2006年11月 2日 (木) 16時13分

げきさま

とってもわかりやすくまとまったよい記事ですね。
資源エネルギ-庁が周辺市町村に理解を求めに回っているようです。応募するのと誘致決定とは違いますよと言って。周辺から反対表明などしないでそっとしておいて、と言っているそうです。こんな裏工作は問題ですよね。

投稿: Mikki | 2006年11月 2日 (木) 15時32分

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